慢性痛はピラティスでなんとかなりますか?|お客様からの質問
2026/06/08
辛さがなかなか良くならない本当の理由
~身体調律で引き出す、身体が本来持つ「抗炎症力」~
「レントゲンでは大きな異常はないと言われた。」
「マッサージを受けても数日で戻ってしまう。」
「筋トレもストレッチも頑張っているのに楽にならない。」
そんな経験はありませんか?
PILATES STUDIO R-zoneには、慢性的な各部の不調を抱えた方が多く来店されます。
そしてお話を聞く中で感じるのは、
たとえば肩だけ、腰だけ、膝だけが悪い人はほとんどいない
ということです。
近年の神経科学や免疫学の研究では、慢性的な痛みには筋肉や骨格だけでなく、
- 自律神経
- 呼吸
- ストレス
- 睡眠
- 脳の働き
- 糖質の摂り方
が深く関わっていることがわかってきました。
R-zoneが大切にしている「身体調律」は、まさにこうした身体全体のつながりに目を向ける考え方です。
たとえば
腰痛は腰だけの問題ではない
腰が痛いと、
「腰の筋肉が硬いからだ」
と思いがちです。
もちろん筋肉の緊張も関係します。
しかし実際には、
- 呼吸が浅い
- 緊張しやすい
- 疲れが取れない
- 睡眠の質が低い
- 常に頑張り続けている
そんな方ほど不調が長引く傾向があります。なぜでしょうか。
その背景には、自律神経のバランスが関係しています。
身体には炎症を抑える仕組みがある私たちの身体には、
炎症をコントロールするための仕組みがあります。
そのひとつが
コリン作動性抗炎症経路
と呼ばれるものです。
少し難しい名前ですが、簡単に言うと脳が神経を通して炎症を抑えるシステムです。
身体に炎症が起きると、
脳は迷走神経という神経を使い、
アセチルコリンという物質を放出します。すると免疫細胞に
「炎症を抑えてください」
という指令が送られます。
つまり、
身体は本来、
自分で炎症を鎮める力を持っているのです。
慢性的な痛みで起きていること
ところが、
ストレスや疲労が続くとどうなるでしょう。
交感神経が優位になり、
身体は常に戦闘モードになります。
すると
- 呼吸が浅くなる
- 心拍数が上がる
- 筋肉が緊張する
- 迷走神経の働きが低下する
という状態になります。
その結果、
身体が持つ抗炎症システムも働きにくくなります。
すると
炎症が残る
↓
痛みが続く
↓
さらに身体が緊張する
↓
もっと炎症が治りにくくなる
という悪循環に入ってしまいます。
<痛みの改善に呼吸が重要な理由>
PILATES STUDIO R-zoneではまず呼吸を大切にしています。
なぜなら呼吸は、
自律神経に直接アプローチできる数少ない方法だからです。
深い呼吸を行うと、
横隔膜が大きく動きます。
横隔膜の周囲には迷走神経が走っています。
呼吸が深くなることで、
迷走神経が刺激され、
副交感神経が働きやすくなります。
つまり、
身体がリラックスし、
炎症を抑える準備が整うのです。
<ピラティスが辛さの改善に向いている理由>
ピラティスは単なる筋力トレーニングではありません。
呼吸と動作を連動させながら、
身体の感覚を高めていく運動です。
例えば、
「骨盤を感じる」
「肋骨の動きを感じる」
「背骨をひとつずつ動かす」
というような繊細な感覚を育てていきます。
すると脳は
「この動きは安全なんだ」
と学習していきます。
慢性痛は、
脳が過剰に警戒している場合があります。
本当は危険ではない動きでも、
脳が危険と判断して痛みを出していることも少なくありません。
ピラティスは
身体を整えるだけではなく、
脳の安心感を育てる運動でもあるのです。
身体調律とは何か
R-zoneで考える身体調律とは、
単に筋肉をほぐすことではありません。
身体全体のバランスを取り戻すことです。
- 呼吸を整える
- 胸郭を動かす
- 骨盤を整える
- 足から支える
- 神経を落ち着かせる
- 身体感覚を高める
こうした積み重ねによって、
身体本来の回復力が働きやすくなります。
腰を治そうとして腰だけを見るのではなく、
身体全体のつながりを見る。
それが身体調律です。
実際のお客様に起きている変化
PILATES STUDIO R-zoneでは、
「腰を揉んでいないのに楽になった」「肩が軽くなった」
という声をよくいただきます。
その理由は、
腰だけ、腰だけ、脚だけを見ていないからです。
- 呼吸が深くなった
- 足で立てるようになった
- 肋骨が動くようになった
- 緊張が抜けた
- よく眠れるようになった
その結果として、
腰への負担が減り、
痛みが軽減していくのです。
最後に
慢性痛の改善は
痛い場所だけを治療する時代から、身体全体を整える時代へ変わりつつあります。
身体には本来、
自ら炎症を抑え、
回復する力があります。
その力を引き出すために必要なのは、
無理なトレーニングではなく、
呼吸を整え、
神経を整え、
食事を整え、
身体のつながりを取り戻すことです。
PILATES STUDIO R-zoneでは、
理学療法士の知識とピラティスを融合させながら、
腰だけではなく、
その人自身の回復力を引き出す「身体調律」を大切にしています。
腰の不調を繰り返している方こそ、
一度、ご自身の身体が持つ本来の力に目を向けてみませんか。
「○○を治す」のではなく、「身体を調律する」。
それがR-zoneが考える改善です。(*効果には個人差がありますが、おさまる仕組みをつくってみるのは一つの考え方です)
栄養コンシェルジュの岩崎さんのお話はこちら
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<参考>
「コリン作動性抗炎症経路(Cholinergic Anti-inflammatory Pathway: CAP)」は、脳が迷走神経などを介して全身の免疫系を
コントロールするもの。
信号の伝達:
- 脳の指令を受けた迷走神経(副交感神経)の末梢から、神経伝達物質であるアセチルコリン(Ach)が分泌されます。
- 脾臓でのネットワーク: 迷走神経の信号が脾臓の交感神経に伝わり、最終的にT細胞などからアセチルコリンが放出されます。
- 受容体への結合: 放出されたアセチルコリンが、マクロファージなどの免疫細胞の表面にある \(\alpha \)7ニコチン性アセチルコリン受容体(\(\alpha \)7nAChR) に結合します。
- 炎症の抑制: この結合によりシグナルが伝わり、炎症を引き起こす物質(サイトカイン)の過剰な産生がブロックされます。
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